
補陀落山 覚 浄 寺 浄土真宗本願寺派
清浄光2026年6月号より
焚き火
最近、焚き火をしたことがありますか? 私が子どもの頃は、大人が落ち葉を燃やしたり、一斗缶に薪をくべて暖を取ったりしているのをよく見かけました。現在は、屋外で火を燃やすことが難しくなり、あまり見ることがなくなりました。
ところが、最近になって焚き火が見直されているのだとか。何故かといえば、焚き火は人を惹きつけ会話を弾ませるのだそうです。アウトドアのお店に行くと、お洒落で安全な焚き火台が売られていて、結構なお値段がするのでビックリします。考えてみると、人類が火を使うようになって以来、数十万年にわたって焚き火は、暗闇を照らす明かりとなり、暖かさを作り出し、お湯を沸かして私たちの生活を豊かにしてきたのでした。だからこそ、昔から、焚き火を囲んでおしゃべりをすることで、お互いの心と心を通わせ合ったのかもしれません。
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お釈迦さまの前世の物語に「ウサギの教え」とういう話があります。
昔、ウサギ、キツネ、サルの3匹が仲良く暮らしていました。ある日、飢えて行き倒れそうな老人が現れ、哀れに思った動物たちは老人のために食べ物を集めます。サルは木の実を、キツネは川から魚を捕ってきましたが、うさぎだけは何も見つけることができませんでした。そこで、ウサギは、「私には差し出すものがありません。どうぞ私を焼いて食べてください」と言い残して火の中に飛び込みました。実は、その老人は帝釈天で、うさぎの行動に感動し、火から救い出し、その尊い行いを後世まで伝えるために、ウサギの姿を「月」へと昇らせました。
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私たちは、仏さまのみ教えを「心のともし火」として暮らしていきたいものです。悲しいことに、今、火は「爆弾」という兵器となって、世界を脅かしています。戦争のない未来を願って、秋季永代経にあわせて平和の集いをお勤めします。みなさま、どうぞお参りください。 (住職)
くらしの仏教用語 大袈裟(おおげさ)
「あなたの言うことは大袈裟だ」などと、実際よりも誇張することを大袈裟と言います。袈裟とは、文字通り僧侶が衣の上に身につける法衣のことなので、大袈裟とは大きな袈裟のことを指します。
袈裟には、普段のお勤めで身につける簡易的な輪袈裟や、法事などで着る五条袈裟、報恩講や葬儀の際に着る七条袈裟などがあります。浄土真宗では七条袈裟が一番格式高く、大きい袈裟です。他宗派にはさらに九条袈裟や二十五条袈裟なんて言うのもあるそうです。七条袈裟でも自分一人で身に付けることができないのに、二十五条って一体どうなっているのかと思ってしまいます。
現代社会は、何でも大袈裟に言って「バズる」ことが風潮となっています。スマホに次々と表示されるショート動画でも「美味し過ぎる」とか「衝撃の事実」とか、「全米が泣いた」とか、これ以上誇張する言葉がないほどです。
私たちは、少し冷静にそして正直に、ほどほどの中袈裟くらいがちょうど良いのかもしれませんね。
◆6月はプライド月間◆
プライドとはLGBTQなどの人たちの尊厳を大切にすること。プライド月間のきっかけは1969年6月28日にニューヨークで起きた出来事でした。「スト―ンウォール・イン」というバーに集っていたLGBTQの人たちが、警察の度重なる不当な摘発に抵抗し、数日間にわたる大規模な運動へと発展したのです。この出来事を記念し、翌年の6月28日、当事者たちが自らの権利と尊厳を訴えるために大規模なデモ行進を行いました。やがて世界中に「プライド月間」となって広がっていきました。